あおぞら日記 10/23 手作りパンが陥る商売の悩み

あおぞら日記 10/23 手作りパンが陥る商売の悩み

おはようございます。
今日は日曜日。
あおぞらの日曜日ゆっくりスタートです。
週に一度だけゆっくり眠れる日です。
普段の睡眠は4時間くらいなので日曜日に寝溜めするのです。
日曜日のお客様は旦過市場に観光に来られる方がほとんどです。
なので普段出しているパン類は揚げパン以外お休みさせていただいています。
パン類も全て手捏ねで手づくりしていて四十肩が日に日に厳しくなっていますので、週一の捏ね休みは体力回復に大切なのです。
お客様から大丈夫ですか?と気を遣っていただくこともありますが、優しいなぁと嬉しくなりますね。
いいお客様に恵まれてるなぁと感じます。

今日はお店の経営とかちょっと硬いお話を。

パン職人の先輩から手捏ねでは商売にならないよとアドバイスをいただくことがあります。
いろいろやってみて思いますが、まさにそのとおりですね。苦笑
全部手づくりだと数も種類も多く作るのが難しく、数字を見て今日も赤字かぁと思うと心が折れそうになることが多いです。。。笑
以前はミキサーがあったので楽でしたが、今はやっぱり手づくりしたいと思い手捏ねにこだわっています。
品質を安定させるためには、機械を使った方がいいとも言われますが、魂を込めるとでも言うのか気持ちを入れている感じが好きなのです。笑

なんでそんなことやるのか?と先輩から言われますが、自分にとってパンと向き合うというのはとても大切な時間なのです。
お金のことだけ考えるとやめるべきだとも思うのですが、自分のメンタルを鍛えるという意味ではいいのです。
商売を続ける秘訣はいかに自分の気持ちの浮き沈みをなくすかというところが大切だと自分は思っています。
売れる売れないで一喜一憂してしまいますが、それでお店を休んだり、だらけたりしてはしていてはもっと窮地に陥ることになります。
単純に真面目にやっていればいいものでもありませんが、真剣にやることはとても大切だと思うのです。

お店を始めてもすぐに辞めてしまう方がいます。
自分が旦過市場に来て3年経ちましたが、既に何人か開店してはやめていきました。
せっかく始めたことなら頑張って続けてみてはどうかと思うし、続けるだけの覚悟がないのならば始めるべきではないとも思います。
たいてい「ここでは商売にならない」とか「お金が持たない」とか言われます。
そんなことではどこに行ってもだめなんじゃないかな。
そもそもどんな計算、事業計画をしてきたんだろうといつも不思議に思います。
まず商材がだめだったのか、営業が足りなかったのか、いろいろな原因がありますが、研究が足りないのかもしれませんね。

お店をかわいがる気持ちも。
やりたいだけではなかなか難しいのが商売です。
大切なのはうまく行かなくなったときにどうしたかだと思います。

正直うちのお店はまだまだ儲かるまでいきません。苦笑
ようやく3年ですが、やめようと思ったことは何度かありますが結局続ける選択をしてきました。
「商売はお客様が教えてくれる」ととある先輩に言われました。
見た感じは80歳を超えたおばあちゃん。
昔商売をしていたのだそうです。
そのおばあちゃんが、開店して間もないころにうちの店の前に立ち止まってそう話してくれました。
商品と向き合うのは当たり前ですが、お客様もきちんと見ておかなければならないのですよね。
お客様が必要なものを作らなければ商売になりませんし、自分の好きなことだけやっていて、いくら宣伝したところでそう長くは続かないでしょう。
時代の流れや流行りももちろんあります。
そこをうまく捉えて対応していけるかが商売の秘訣かもしれませんね。

変えてはいけないもの、変えていかなければならないもの。

これもまた経験でしか判断し得ないものだと思うので、とにかくいろんなことと向き合うしか無いのです。
ときには立ち止まってじっくり考えながら、着実に進んでいきたいものです。

<本日のパン>
・クルミとラムレーズンのカンパーニュ

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